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過敏性腸症候群とは

過敏性腸症候群は、腸に明らかな異常や炎症がないにもかかわらず、腹痛・下痢・便秘などの便通異常が長期間続く病気です。
腸がストレスや緊張に敏感に反応し、腸の運動や感覚が過剰になることで症状が現れます。 命に関わる病気ではありませんが、仕事や学業、外出など日常生活に支障をきたすことが多く、「心と腸のバランスの病気」ともいわれます。

過敏性腸症候群のイメージ画像

過敏性腸症候群の原因やストレスとの関係

過敏性腸症候群は、腸の働きを調整する仕組みに乱れが生じることで発症すると考えられており、原因は一つではなく複数の要因が重なって生じます。主な要因としては以下が挙げられます。

  • ストレスや不安、緊張などの心理的要因
  • 腸内細菌のバランスの乱れ
  • 感染性腸炎の後に症状が続く「感染後IBS」
  • 脂っこい食事・カフェイン・アルコールなどの食生活の乱れ
  • 睡眠不足や自律神経のアンバランス

これらの要因が続くと腸の知覚が過敏になり、わずかな刺激でも症状が出やすくなります。心身の状態と腸が強く影響し合うことが、過敏性腸症候群の大きな特徴です。

過敏性腸症候群(IBS)セルフチェックリスト

以下の質問に「あてはまる」項目がいくつあるか、チェックしてみましょう。
最近 3か月以内 の体調を振り返ってお答えください。

□腹痛やお腹の不快感が週1回以上ある
□排便をすると腹痛が軽くなることがある       
□腹痛のある時期と排便回数の変化(増える / 減る)が重なる 
□腹痛のある時期と便の形が変わる(硬くなる/ゆるくなる)が重なる       
□下痢と便秘をくり返すことがある   
□ストレスがあると症状が悪くなると感じる   
□朝や外出時など、特定の状況で症状が出やすい

これらの項目に該当する方は過敏性腸症候群の可能性があります。
ただし、このセルフチェックは “気になるかどうか” の目安 です。正式な診断を行うものではありません。上記に該当する方は医療機関を受診して診断を受けましょう。

過敏性腸症候群の症状

過敏性腸症候群の主な症状は、腹痛やお腹の張り、ガスが多いといった不快感が長期間続くことです。腹痛は排便によって軽くなることが多く、症状のある時期には排便回数や便の形が変化します。下痢が続くタイプ、便秘が続くタイプ、下痢と便秘を繰り返すタイプなど、症状の現れ方はさまざまです。また、朝の通勤前や外出時など特定の状況で症状が悪化しやすく、ストレス・緊張・食事内容などが影響することも多いです。症状は命にかかわるものではありませんが、生活の質(QOL)を大きく左右する点が特徴です。

過敏性腸症候群の分類

IBSは便の状態により主に4つに分類されます。

  • 下痢型(IBS-D):軟便や水様便が多く急な腹痛を伴う。
  • 便秘型(IBS-C):硬い便が多く排便困難が続く。
  • 混合型(IBS-M):下痢と便秘を繰り返す。
  • 分類不能型(IBS-U):典型的なパターンに当てはまらないもの。

症状タイプに応じて治療法が変わるため、分類は治療方針を決めるうえで重要です。

過敏性腸症候群の「ガス型」とは?

過敏性腸症候群(IBS)に関し、ネット上では「ガス型IBS」という言葉が使われています。ガス型は正式な医学的分類ではありませんが、「お腹の張り」「ガスがたまる・出やすい」「ガス漏れの不安」「ニオイの悩み」など、ガス症状が主に目立つケースを指す表現として認識されています。
過敏性腸症候群の方は腸内の少量のガスにも敏感に反応し、不快感や膨満感を強く感じやすいことが特徴です。ストレスや緊張、炭酸・豆類・小麦などガスが発生しやすい食品で症状が悪化することもあります。治療はIBSの基本と同じく、生活習慣の見直し、食事の工夫、整腸薬や消化管運動調整薬などを症状に合わせて行います。

過敏性腸症候群の診断

「過去3か月のうち少なくとも1週間に1回以上腹痛があり、排便と関係して症状が変化する」というのが過敏性腸症候群と診断するうえでの目安となります。また、過敏性腸症候群(IBS)は、腸に明らかな異常がないのに症状が続く病気です。そのため、ほかの病気がないかをしっかり確認することが大切です。

最初に問診で症状の経過や生活習慣を詳しく伺い、必要に応じて以下の検査を行います。

  • 大腸内視鏡検査:炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)や大腸がんなどを除外します。
  • 血液検査・便検査:感染症や炎症反応の有無を確認します。
  • 腹部超音波・CT検査:器質的異常(腫瘍・結石など)がないかを確認します。

過敏性腸症候群の治療法

過敏性腸症候群(IBS)の治療法は、症状の特徴に合わせて「生活習慣の見直し」「食事」「運動」「薬物療法」「心理的サポート」を組み合わせて行います。ここでは4つの柱に分けて説明します。

① 食事の工夫
IBSでは、食事が症状に強く影響します。脂っこい食事、カフェイン、アルコールは腹痛や下痢を悪化させることがあります。また、ガスや膨満感が出やすい食品(小麦、豆類、玉ねぎ、牛乳など)を控える低FODMAP食が有効なことがあります。
食物繊維は便通を整える効果がありますが、人によって合う・合わないがあるため、少しずつ様子を見ながら調整します。

② 運動・生活リズムの改善
軽い運動は腸の動きを整え、ストレス軽減にも役立ちます。ウォーキング、ストレッチ、ヨガなど無理なく続けられるものがおすすめです。
また、十分な睡眠を確保し、食事や排便のリズムを整えることも大切です。不規則な生活は腸の働きを乱し、症状の悪化につながります。

③ 薬物療法
症状のタイプ(下痢型・便秘型・混合型)に合わせて薬を選びます。

  • 下痢型:腸の動きを抑える薬、整腸薬、抗不安薬
  • 便秘型:腸の動きを整える薬、便をやわらかくする薬
  • 腹痛・張りが強い場合:消化管運動調整薬、抗コリン薬など

近年は、腸内環境を整えるプロバイオティクスや、腸の知覚過敏を改善するセロトニン受容体作動薬も使用されるようになっています。

④ 心理療法・ストレス対策
IBSはストレスや緊張と症状が密接に関係しています。
不安を和らげる呼吸法やリラクゼーション、カウンセリング、認知行動療法(CBT)などが症状改善に役立つことがあります。
「おなかの症状だからメンタルとは関係がないのでは…」と思う方も多いですが、心理的アプローチはIBS治療の一つの重要な選択肢です。

過敏性腸症候群(IBS)で仕事に支障をきたしている場合

過敏性腸症候群(IBS)は、腹痛・下痢・便秘・ガス症状が長く続く病気で、仕事に大きな影響を与えることがあります。勤務中だけでなく、出勤前や通勤途中に症状が強く出てしまう方も少なくありません。

① 出勤前に症状が悪化しやすい理由

  • 朝は副交感神経から交感神経に切り替わる時間帯で、腸が敏感に反応しやすい
  • 「今日も症状が出たらどうしよう」という不安が腹痛や下痢を誘発しやすい
  • 緊張やストレスによって腸が過剰に動き、急な便意が起こる

多くの患者さんが、自宅を出る直前に腹痛や下痢が起こり遅刻しそうになる、
何度もトイレに行ってしまい家を出られない といった悩みを抱えています。

② 通勤中に症状が出やすい理由

  • 電車やバスなど、「すぐにトイレへ行けない状況」で不安が高まる
  • 混雑や長い移動時間がストレスとなり、腸の過敏性が強くなる
  • 揺れ、緊張、気温差などの刺激で症状が悪化しやすい
    そのため、「途中で降りられる駅があるルートでしか通勤できない」

「急行や満員電車に乗れない」 といった生活上の制限が生じることもあります。

③ 勤務中に症状で困っているときは
IBSはストレスと深く関わっているため、仕事中の緊張やプレッシャーで症状が悪化することがあります。 これがさらにストレスとなり、集中力が下がる、遅刻・欠勤が増えるなど悪循環に陥る場合もあります。
つらい症状が続くときは、放置せず早めに医療機関へ相談することが大切です。
治療では、食事や生活リズムの見直しに加え、症状に応じた薬物療法、ストレスコントロール、心理療法(認知行動療法など)が効果的です。

④ 職場の環境調整も有効です

  • 時差出勤やテレワークの活用
  • トイレに行きやすい席への配置
  • 急ぎの業務を避け、負担の少ないスケジュール調整

こうした小さな工夫でも症状の安定につながり、仕事に集中しやすくなります。
無理を抱え込まず、職場や医療機関と相談しながら、働きやすい環境を整えていくことが大切です。

まとめ

過敏性腸症候群(IBS)は命に関わる病気ではありませんが、出勤前・通勤中・勤務中など、日常生活に大きな不安や負担をもたらすことがあります。症状は治療や生活改善でしっかりコントロールできますので、つらさを我慢せず、医療機関や職場と相談しながら無理のない働き方を整えていきましょう。

記事監修医紹介

小泉 岐博
(こいずみ みちひろ / Michihiro Koizumi)

経歴

小泉 岐博

神奈川県藤沢市生まれ。
1995年、日本医科大学医学部卒業。医学博士。
大学付属病院および関連病院において、消化器疾患の診療・検査・手術に従事。専門は大腸がん。
2020年より西新井大腸肛門科に勤務し、肛門疾患の診療および手術手技の研鑽を積む。
2023年、北千住大腸肛門クリニック院長に就任。

現在は、大腸・胃の内視鏡検査および治療、肛門疾患の診療と日帰り手術、がん手術後のフォローアップを中心に診療を行っています。
「患者さんが何に困っているのか」を大切にし、患者さん一人ひとりにとって何が最適な治療なのかをともに考えることを診療理念としています。

略歴・資格

  • 日本医科大学付属病院 兼任講師
  • 日本外科学会 専門医・指導医
  • 日本消化器外科学会 専門医・指導医
  • 日本大腸肛門病学会 専門医・指導医・評議員
  • 日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医・指導医
  • がん治療認定医

足立区・北千住駅徒歩4分|荒川区や葛飾区、松戸市からも通いやすい、大腸・肛門・消化器の専門クリニック

03-6806-1123
診療内容
肛門科/大腸カメラ/胃カメラ/消化器科/日帰り手術/がんフォローアップ/がん検診
院長
小泉 岐博
住所
〒120-0034
東京都足立区千住1-18-9
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